格安sim会社のサービスには、もれなく『通話料が半額になるアプリ』が付いています。このページでは、スマホの電話・音声通信の、種類や料金について、少し丁寧に解説しています。

まず、前提として、 スマホには『電話』と『データー通信』の２つの異なる通信方法があります。 『電話』とは、ここでは「090・080の番号から発信する音声通話」のことに限定します。音声通話用の専用回線を使っています。SMS[ショートメール]はこの回線を使った文字通信サービスです。 『データー通信』は音声だけではなくて、あらゆるデーターの通信をおこないます。Eメール、SNS、インターネットの観覧や動画視聴など、スマホではこちらの通信がメインで語られることが多いですね。よく言う「ギガが減る」というのは、こちらの通信を使った時に減ります。 ですので「電話」で通話してもギガは減りません。別途に通話料がかかります。 　　 携帯電話（ガラゲー）時代から使っている人は、この辺りは理解しやすいと思います。しかし、いきなりスマホ世代の子供には、わからない人もいるかもしれません。子供にスマホを買ってあげようと思っている親は、そのような世代的ズレも理解しておいた方がいいと思います。

『IP電話』というサービスがあります。これは『050』から始まる電話番号で、音声通話ができるサービスです。昔、インターネットでADSLが広まった頃からあるサービスなので、名前を聞いたことがある人も多いでしょう。 これは『データー通信の回線を使った音声通話』です。 ですので、ギガは減ります。（ただしとても少ない。1分0.3M程度です。） アプリによる通話サービス（LINE電話など）は、このIP電話と同じシステムのサービスです。 IP電話同士は通話料金が無料なのは、データー通信だけでやりとりしているからです。

格安sim会社の基本の電話料金（090・080の番号から発信する音声通話）は、20円/30秒です。これは全ての格安simで同一価格と言っていいでしょう。使った分だけの支払いになります。

そして、ほぼ全ての格安sim会社が通話料が安くなる電話アプリを提供しています。このアプリから電話を使えば、通話料金が半額。10円/30秒になるというサービスです。 ここで大事なのは、 このアプリは、上記で説明した「050のIP電話」とは違う！ということです。 『データー通信』ではなくて、あくまで『電話』の回線を使って『電話』の料金が安くなるアプリです。 なぜ、安くなるのか？ （それなら最初から安くしてよ！まどっこしい！と思っている人も多いでしょう。私もそうでした。） 次はその辺りについて説明します。

なぜ、専用の電話アプリを使うと料金が半額になるのか？ それは「プレフィックス番号サービス」という仕組みを使っています。 プレフィックスというと聞きなれない言葉ですが、日本語に直訳すれば『接頭辞、前につける』という意味です。 先頭に、決められた番号を付けてから電話を発信すると、中継電話会社を経由して通話回線がつながることになり、料金が安くなります。 （なぜ、安くなるかは、かなりシステムが複雑なので割愛します。別会社が入ることによって安くなるのは格安simも同じですね。） 先頭に番号を付けると電話料金が安くなる。 あ〜、昔、固定電話でもあったね！ そう思われた人も多いでしょう。0077とか、0033とか、2000年前半頃にはテレビでもよく宣伝していました。いまもそれらのサービスはありますが、あれと全く同じ割引サービスと理解すれば良いです。 アプリを使うことによって、自動で先頭に番号を付けて発信してくれます。ちなみに相手先には、その先頭の番号が付かないで表示されているのでご安心を。普通に電話をかけるのと同じように使えます。 以上が、格安simの電話アプリで通話料が半額になる理由です。

スマホで電話をする時に、大きく分けて３種類のタイプがあるのを説明しました。

スマホからの音声通話

電話（通常）	電話回線	090/080
電話（専用アプリ）	電話回線(プレフィックス)	090/080（アプリから）
ip電話	データー通信	050/LINE電話など

各社で、さまざまな通話割引や通話無料のオプションがありますが、それは、上の3種類から。どの電話を使った時の割引なのか、しっかりと確認しておきましょう。 たとえば、よくある『10分かけ放題オプション』は、アプリを使っての通話に対しての割引となっているのがほとんどです。ですので、アプリを使わずに通話したら適用されないので注意が必要です。