格安simが混雑時に速度が遅くなる理由に少し誤解がある

格安simのデメリットの一つとして必ず挙げられるのが『混雑時の速度低下』問題です。ネットで検索すると「・・・大手キャリアの方が速い回線を使っていて優先されるから仕方ない。」「・・・格安simは混雑時は遅すぎて全く使えなかった。」など、痛烈な批判があったりします。そのあたりはどうなのでしょうか。新しい情報を踏まえつつ、格安simの速度について改めて説明していこうと思っています。

格安simが遅くなる原因の誤解

格安simは回線の品質が違うから遅い?

まず、大手携帯キャリアも格安simも同じ回線を使っています。回線の品質に違いありません。中には「格安simは古い(昔の規格)の回線を使っているから遅いんだ。」などという情報も見かけましたが、そのようなことは全くありません。大手携帯キャリアと同じ回線の一部を借りて運営しています。

大手携帯キャリアが優先されるから格安simは遅い?

つづいて、よくあるのが「同じ回線を使っているけど、大手携帯キャリアの方が優先される。だから混雑時は、大手携帯キャリアユーザーに回線が多く使われてしまい、格安simユーザーは使える回線が減り遅くなってしまうのだ。」という意見です。これも間違っています。 混雑すると格安simの回線は減って遅くなる? なんとなく、格安simは回線を借りている立場なので、このように理解している人がいますが違います。 混雑しても格安simの回線は変わりません 混雑しても格安simは回線の太さ(容量)は変わりません。常に一定を保たれています。速度が落ちる理由は、回線の容量と利用者数の割合によるものです。これは大手携帯キャリアも格安simも一緒です。 速度低下率=利用者数/回線の容量 上記の式は、あくまで混雑や速度低下を理解するための式です。回線容量が桁違いに大きい大手携帯キャリアが混雑時でも速度低下しにくいのは理解できるでしょう。又、利用者が少ない格安sim会社でも借りている回線容量が少なければ速度低下してしまいます。 簡単に言えば、 格安sim会社も多めに回線を借りれば速度が落ちにくくなります。 しかし多めに回線を借りたら、当然回線使用料も多めに払わなくてはなりません。その料金はユーザーである私たちに上乗せされてしまいますね。その辺のバランスを考えながら運営するのが格安sim会社の能力となるわけです。 ちなみに格安simユーザーの契約数は2015年から2018年にかけてが急激に増加しています。 速度低下率=利用者数/回線の容量 この頃は格安sim業界が黎明期でもありノウハウの蓄積もない時期です。契約数が急激に増えたら、想定していた回線の容量を直ぐに超えてしまい、急激な速度低下が頻繁に起きていたであろうことは想像に難くないでしょう。「格安simの速度が遅過ぎて使えない!」など批判的な記事はこの頃に書かれたモノが多い気がします。 現在でも速度低下はありますが「普通に使う分」では支障が起きない程度に各社で趣向を凝らして抑えています。

格安simの品質を保護する法律がある

とはいえ回線を貸す側と借りる側。どうしても対等になりにくいのではないか。貸す側の大手携帯キャリアが何かと優位にならないか。と思う人も多いでしょう。 そのようなことが起きないように電気通信事業法で決められています。たとえば、大手携帯キャリア(MNO)が、格安sim会社(MVNO)にネットワークを提供する際、自社の顧客に比べて不利な条件にしてはならない(第34条)。など、健全で対等な競争ができるように法整備してあります。 なぜ安い? 格安SIMサービスの秘密を紐解く|マイナビニュース 2017/04 より
昼休み、通勤通学時間、就寝前、混雑する時間は、どうしても速度低下します。しかし格安sim会社も、できるだけ低下しないように日々企業努力をしています。近年ではかなり改善されてきます。ネット観覧ぐらいならばストレスなく作業できます。 逆に言えば、その時間帯に動画など見ないならば100%格安simがオススメです。料金が半額〜2/3ぐらいになるのです。ぜひ検討してみましょう。
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